神経ブロックによる痛みの治療
神経ブロックとは、麻酔を用いて痛みを緩和させる治療法です。
神経ブロックには主に
- 交感神経節ブロック
- 神経根ブロック
- 硬膜外ブロック
- トリガーポイント注射
- 末梢神経ブロック
痛みの症状によってこれらを選択します。
交感神経節ブロック
痛みの原因となる神経線維の末梢神経や交感神経節に対し、局所麻酔薬を浸透させることで、神経そのものの機能を一時的に麻痺させ、交感神経を抑制し痛みの伝達をブロックします。
星状神経節(せいじょうしんけいせつ)ブロックとも呼ばれます。神経痛だけでなく顔面神経麻痺・突発性難聴・多汗症の治療などにも用いられます。
星状神経節は首の付け根付近にあり、ここには頭・顔・首・腕・胸・心臓・気管支・肺などを支配している交感神経が集まっているため施術の応用範囲が広く、神経ブロック療法の中では一般的な方法です。
神経根ブロック
頸部・腰部の脊椎疾患からの痛みに対して、診断とともに治療を目的として行われています。
硬膜外ブロック
硬膜外麻酔と同様の方法で行う方法です。硬膜は脊髄を取り囲んでいる一番外側の膜で、硬膜と黄色靭帯との隙間のことを硬膜外腔と言い、ここに局所麻酔薬などを注入します。おしりにある仙骨裂孔は硬膜外腔に通じており、腰下肢症状に対して、よく施行されています。
トリガーポイント注射
筋肉などにある痛みのポイント(圧痛点)に直接、局所麻酔薬などを注射する方法です。一般的な麻酔注射のイメージです。
末梢神経ブロック
手足の神経や肋間神経といった末梢神経に対して、局所麻酔薬を浸透させる注射です。症状緩和のためや外傷処置のため、などに行われています。